人は他人の良い面ばかりに目がいきがちですが、実際には、表向きは成功しているように見える人でも、家庭での問題を抱えていたり、内面で苦しんでいることがあります。問題のない人など、誰一人としていません。
そうした方の心のよりどころになるためには、その人がどのような性格や考え方を持っているのかを、短時間でつかむことが大切になってくるでしょう。
多くの問題や課題には、人間関係が大きく影響していることが多いと感じます。クライアントの心理的な癖や思考の傾向を早く読み解き、多角的な視点から理解することで、セッション中の会話の中でより深く共感し、気持ちを共有できるようになります。そうすれば、クライアント自身も問題にスムーズに向き合いやすくなるでしょう。
「相手を知ること」、そして「多角的な見方を示しながら、クライアントが自分自身を深く理解できるよう促すこと」は、最初に行うべき、非常に重要なステップです。
人にはそれぞれ個性があり、すぐに共感できる相手ばかりではありません。だからこそ、まずは相手の話に耳を傾け、しっかりと理解することが大切なのです。